聖書通読(第385回)- 傳道之書 第8〜12章

傳道之書 第8〜12章 (旧・新約聖書,pp.1155-1160,日本聖書協会,1974)

第8章

14. 我日の下に空(くう)なる事のおこなはるゝを見たり 即ち義人(たゞしきひと)にして惡人(あしきひと)の遭(あふ)べき所に遭ふ者あり 惡人にして義人の遭べきところに遭ふ者あり 我謂(いへ)り是もまた空なり 15. 是に於て我喜樂(たのしみ)を讃(ほ)む 其は食飲(くひのみ)して樂(たのし)むよりも好(よ)き事は日の下にあらざればなり 人の勞して得る物の中是こそはその日の下にて神にたまはる生命(いのち)の日の間その身に離れざる者なれ

第9章

7. 汝往(ゆき)て喜悦(よろこび)をもて汝のパンを食(くら)ひ樂き心をもて汝の酒を飲め 其は神久しく汝の行為(わざ)を嘉納(よみし)たまへばなり 8. 汝の衣服(ころも)を常に白からしめよ 汝の頭(かしら)に膏を絶しむるなかれ 9. 日の下に汝が賜はるこの汝の空なる生命の日の間汝その愛する妻とともに喜びて度生(くら)せ 汝の空なる生命の日の間しかせよ 是は汝が世にありて受る分汝が日の下に働ける勞苦によりて得る者なり

第11章

4. 風を伺ふ者は種播(まく)ことを得ず 雲を望む者は刈ることを得ず 5. 汝は風の道の如何なるを知(しら)ず また孕める婦(をんな)の胎(はら)にて骨の如何に生長(そだ)つを知ず 斯(かく)汝は萬事を為(なし)たまふ神の作為(わざ)を知ことなし 6. 汝朝(あした)に種を播け 夕(ゆふべ)にも手を歇(やすむ)るなかれ 其はその實(みの)る者は此なるか彼なるか又は二者(ふたつ)ともに美(よく)なるや汝これを知ざればなり

第12章

1. 汝の少(わか)き日に汝の造主(つくりぬし)を記(おぼ)えよ 即ち惡き日の來り年のよりて我は早何も樂むところ無しと言(いふ)にいたらざる先 2. また日や光明(ひかり)や月や星の暗くならざる先 雨の後に雲の返らざる中に汝然(しか)せよ

13. 事の全體の皈(き)する所を聴(きく)べし 云(いは)く 神を畏れその誡命(いましめ)を守れ 是は諸(すべて)の人の本分たり 14. 神は一切(すべて)の行為ならびに一切の隠れたる事を善惡(よしあし)とともに審判(さばき)たまふなり




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