聖書通読(第435回)- ヱレミヤ記 第41〜42章

ヱレミヤ記 第41〜42章 (旧・新約聖書,pp.1351-1354,日本聖書協会,1974)

第41章

1. 七月ごろ王の血統(ちすじ)なるエリシヤマの子ネタニヤの子イシマエル王の十人の牧伯等(つかさたち)とともにミヅパにゆきてアヒカムの子ゲダリヤにいたりミヅパにて偕(とも)に食をなせしが 2. ネタニヤの子イシマエルおよび偕にをりし十人の者起上(たちあが)りバビロンの王がこの地の有司(つかさ)となせしシヤパンの子アヒカムの子なるゲダリヤを刀にて殺せり 3. イシマエルまたミヅパにゲダリヤと偕にをりし諸(すべて)のユダヤ人(びと)と彼処(そこ)にをりしカルデヤ人の兵卒を殺したり

4. 彼がゲダリヤを殺してより二日の後いまだ誰も之を知ざりし時 5. ある人八十人その鬚(ひげ)を薙(そ)り衣を裂き身に傷つけ手に素祭の物と香を携へてシケム,シロ,サマリヤよりきたりてヱホバの室(いへ)にいたらんとせしかば 6. ネタニヤの子イシマエル,ミヅバよりいでて哭(な)きつゝ行(ゆき)て彼らを迎へ彼等に逢(あひ)てアヒカムの子ゲダリヤの許(もと)に来(きた)れといへり 7. 而して彼ら邑(まち)の中(うち)に入(いり)しときネタニヤの子イシマエル己と偕にある人々とともに彼らを殺してその屍を穽(あな)に投(なげ)いれたり 8. 但しその中の十人イシマエルにむかひ我らは田地に小麦おほむぎ油および蜜を蔵(かく)し有り我らをころすなかれと言(いひ)たれば彼らをその兄弟と偕に殺さずして已ぬ



第42章

6. 我らは善(よき)にまれ惡(あし)きにまれ我らが汝を遣(つかは)すところの我らの神ヱホバの声(こゑ)に遵(したが)はん斯(かく)我らの神ヱホバの声に遵ひてわれら福(さいはひ)をうけん

10. 汝らもし信(まこと)に此地(このち)に留(とゞま)らばわれ汝らを建てて倒(たふ)さず汝らを植(うゑ)て抜(ぬか)じそは我汝らに災(わざはひ)を降(くだ)せしを悔(くゆ)ればなり 11. ヱホバいひたまふ汝らが畏るるところのバビロンの王を畏るる勿れ彼をおそるる勿れわれ汝らとともにありて汝らを救ひ彼の手より汝らをすくふべし 12. われ汝らを恤(あはれ)みまた彼をして汝らを恤ませ汝らを故土(ふるさと)に帰らしめん 13. 然ど汝らもし我らはこの地に留らじ汝らの神ヱホバの声に遵はじと言ひ 14. また然りわれらはかの戦争(いくさ)を見ずらつぱの声をきかず食物に乏しからざるエジプトの地にいたりて彼処に住(すま)はんといはば 15. 汝らユダの遺れる者よヱホバの言(ことば)をきけ萬軍のヱホバ,イスラエルの神かくいひたまふ汝らもし強てエジプトにゆきて彼処に住はゞ 16. 汝らが懼(おそ)るゝところの剣エジプトの地にて汝らに臨み汝らが恐るるところの飢饉エジプトにて汝らにおよばん而して汝らは彼処に死べし